2011年05月01日

1944年東南海地震の震度分布

1944年12月に発生したM8.0の東南海地震の震度分布です。
震度5が静岡県、愛知県、岐阜県、三重県と広範囲です。
1944年東南海地震の震度分布

愛知県内を詳しく見ると、
震源に近い渥美半島表浜で震度6。
矢作川の河口部で震度6と、一部ですが震度7。
知多半島の衣浦港や、名古屋港周辺で震度6。
木曽川河口で震度6です。
渥美半島の表浜以外は、矢作川、木曽川の河口、
臨海部の埋め立て地など地盤が軟弱なところです。
なお、この震度分布は正式な記録ではなく、建物倒壊率から推計したものです。
1944年東南海地震の震度分布

この地震で愛知県全体で438人の死者が出たのですが、
半田市の中島飛行機製作所で153人、
名古屋市南区の三菱重工道徳工場で64人が亡くなりました。

軍需工場はレンガ造りの紡績工場を転用したもので、広大な作業空間を生み出すため、
紡績工場の柱を一部撤去したようです。
また、軍事機密保護のため、窓をふさぎ、中を衝立で見えにくくし、
出入り口も1か所に絞ったようです。
このため、簡単には逃げられなかったとのことです。

つまり、軟弱地盤で、
耐震性能が劣る建物で、
避難路の確保をしていない
ことが、多くの犠牲者を発生させました。

これは、戦時中の、国策や軍需会社による 人災 です。

詳しくは、「災害教訓の継承に関する専門調査会報告書 平成19年3月」をご覧ください。


半田市の中島飛行機製作所があった付近です。




タグ :東南海地震

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Posted by むぎゅむぎゅ at 09:42│Comments(0)地域の課題・問題
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